免疫介在性溶血性貧血の症状は?

体に異物が入ったときに、それをやっつけるために免疫反応が起こります。
免疫反応は自分と、自分以外のものを区別して、自分以外のものを排除する働きのことですね。
しかし、この免疫反応がうまく働かず、自分と自分以外のものをうまく判断できなくなって、自分に向けて攻撃してしまう病気があり、これを自己免疫疾患といいます。

免疫介在性血液疾患も自己免疫疾患の一種で、免疫反応が正常に働かなくなって、赤血球や血小板などの細胞を攻撃してしまう病気です。

免疫介在性血液疾患で代表的なものに免疫介在性溶血性貧血(IMHA)、免疫介在性血小板減少症(IMT)があります。

血液の細胞は骨髄で作られますが、血液細胞が攻撃されて寿命が縮まるため、血液不足を補うために常に血液を作り続ける必要があります。
しかし血液細胞が損なわれて減少する割合が多いと、生産量が追いつかず貧血や血小板が減少して、最悪の場合は死亡することも多い病気です。

プードルは突発性のIMHAにかかりやすいといわれており、特に中年期の発症率が高いので、プードルの飼い主さんは注意しましょう。
突発性のIMHAの死亡率は非常に高く、30%~80%といわれています。

IMHAの主な症状は、次のようなものです。貧血になるので元気がなくなる、すぐに疲れる、いつも眠っている、寒がる、食欲がなくなるなどです。

貧血が悪化すると舌や歯茎などが白くなったり、おしっこが赤褐色になることもあります。
また、黄疸になって口の粘膜や目の結膜が黄色くなることもあるので、このような症状が出たら要注意です。

免疫介在性溶血性貧血の治療法は?

IMHAで早期の場合は免疫の暴走を食い止める治療が行われ、悪化してステージが高くなっている場合はこれに加えて、命を永らえるための支持療法も行われます。
免疫の暴走を抑える療法では、副腎皮質ステロイド製剤などが処方されますが、重症の場合は免疫抑制の効果を強める必要があるので、ステロイドの副作用を減らすため、シクロスポリンなど仕組みが異なる薬の併用もあります。

IMHAは死亡率の高い深刻な病気です。
貧血で危篤状態になっている場合は輸血が行われる場合もありますが、輸血によって有害な反応が起こる可能性もあるので、慎重に行われます。
また、犬の場合は血栓が塞栓する症状を併発する事例も多いため、このような場合は抗血栓療法も行われます。

免疫介在性溶血性貧血の予防法は?

IMHAは予防するのが難しい病気です。
しかし死亡率が高い病気なので、早期発見・早期治療が非常に重要です。
少しでも飼い犬の様子がおかしいなと感じたら、ためらわずに病院に行きましょう。